訪日プロモーションについて

旅行訪問地としてのブランドの構築がなされ、たくさんの人たちがイメージができているという状態になっていれば、その訪問地が有力な候補の一つになる可能性があります。

訪問地の方からそこがどんな場所なのか説明をしなくても行き先の候補にあげてくれるようになるかと思います。

いくつかの候補の中から実際の旅行先として選んでもらうことが重要になります。

例えばヨーロッパの人たちがアジアへの旅行を検討するときに、いくつかの候補の中で同じ位の時間のフライトで行くならば、どちらがより魅力的なのかということを意識して訪日プロモーションを行わなければなりません。

例えば四季がはっきりとしている日本ならば、桜を見に行くために3月~4月くらいに日本に行こうという、実際の訪日に対する背中を押すように役割が必要です。

政府が実施している訪日プロモーションだけでなく、観光関連の事業者や、団体、自治体がそれぞれ様々な手法で展開しているそうです。

プロモーションの手法としては三つのパターンに分けられ
日本側が送客市場に機関や企業、主に現地の旅行会社や航空会社などへの働きかけが一つ、
日本側が送客市場の人々に直接働きかける方法、
そして、日本国民それぞれがSNSなどを活用して世界中の人々に日本の魅力を発信、拡散させたり、実際に旅行に来ている訪日外国人観光客が日本の魅力を発信する事も含まれます。
口コミサイトなどの情報もこの中に入るかと思われます。

インターネット技術の発達によって、情報の流通の速度が飛躍的に早まりました。しかしながら、旅行訪問地の方が好まない情報がコントロールできない状態で世界中に拡散されてしまうリスクも生じてしまっています。

 

東京オリンピックに向けて

インバウンド観光の振興のためのしくみについて、政府が取組んできた事業をを中心に見ていくことにしましょう。政府は、海外の観光や旅行マーケティングに対し、観光を目的とした土地として、日本の魅力をアピールすることや、実際に日本を旅行することに繋げられるような宣伝活動を行ったり、飛行機や船での入国をしやすくするといった対策や、良い品質のパック旅行などが企画、実施され、広く浸透させるための支援や、日本滞在中の移動や宿泊等の利便性、また、安全性の向上や、滞在中に多様なバリエーションの体験ができるようにするためのアイディア、また、病気をはじめ、事故や災害などへの対応支援、そして、これらの全ての活動を担うであろう、地域や企業に対する規則作成と支援を行っているとされているでしょう。詳細については「観光立国推進基本計画」や「観光白書」などを確認するとよいのではないでしょうか。また、海外事例としてイギリスの観光政策を取り上げてみましょう。日本では 、近く東京オリンピックを開催するとされています。オリンピックを開催する国は、一定期間世界から高い注目を集めると言えるのではないでしょうか。つまり、この機会を上手く戦略的に活用することが、インバウンド観光の振興に大きく影響を与えるという可能性があるのではないでしょうか。このことを強く意識して身を結んだのが、ロンドンオリンピックを経験したイギリスと言えるのではないでしょうか。イギリスの経験を学び、この国際的なイベン卜を契機としてインバウンド観光を大きく成長させるために、どのような取組みが必要なのかといったことを考えることは大きなポイントになると言えるのではないでしょうか。

マニアック化する中国人旅行客

今の話のOLは富裕層ではなく中間層ですが、私の目から見ると成熟層だと言えると思われます。中国の有名大学を卒業し、中堅規模の外資系企業に勤務し、これまでに何度も海外旅行に出かけているようです。日本にも大学時代の友人が住んでいて、彼らとのネットワークからさまざまな情報を得ています。日本文化への造詣が深いようです。このOL の月収は1万5000元(約25万5000円)です。これ以外にもボーナスがあり、家族と一緒に住んでもいるので、経済的にも余裕があるのです。私の取材経験から、このような中国人は日本人が想像しているよりもずっと多いと思われます。特徴的なのは、彼らが年々マニアック化、オタク化しているという点なのです。私の友人で、上海在住の男性(39歳)は、大学教授です。彼は仕事の関係で16年9月から17年9月まで京都に滞在していました。その間、京都を拠点にやや長めの旅行(3泊以上)だけで、なんと19回も出かけたようです。その旅の一部をご紹介します。まず来日してから1年間に旅行した先(住まいがある京都を除く)で、彼がとくに印象深かったところを列挙してみましょう。大阪、東京、神戸、六甲・美山(兵庫)、志摩・串本・伊勢・加太(和歌山・三重)、長浜・琵琶湖・近江八幡(滋賀)、茅ケ崎・大船・湘南(神奈川、清水・土肥・沼津・河津(静岡)、鳥取、倉敷(岡山)、一畑(島根)、高岡・雨晴海岸(富山)、白川郷(岐阜)、金沢・能登半島(石川)、宮島(広島)、下関(山口)、札幌・屈斜路・旭川・稚内・富良野・帯広(北海道)、青森、山形、熊本、白馬(長野)、長崎…。彼は全国すべての都道府県を旅行して歩いたそうです。中でもいくつか印象深い旅行を私に語ってくれたのです。

都市部から地方へ

リピーターは地方を訪れてくれますが、観光立国に向けて歩み始めた現段階では、訪日観光客の訪れ先が東京に集中しています。受け皿をどう拡大させるかは喫緊の課題です。東京のような大都市圏では、宿泊施設やレジャー施設のキャパが逼迫しています。ホテルの稼働率も非常に高く、宿泊単価も頭打ちになっていません。地方の問題は東京の問題でもあり、東京の問題は地方の問題でもあるのです。観光振興においては、地域の平準化が非常に重要です。

このような状況に鑑みて、国は外国人観光客を地方に誘導しようと、あらゆる方策を練っています。実際、観光庁予算の中には「地方創生のための観光地域づくり」をテーマとした対策費が計上されています。ところがすぐには効果が無く、依然として外国人観光客の訪問先は東京、大阪等の大都市圏に集中しています。東北や四国などは日本文化の真髄を伝えてくれる、魅力あふれる地域ですが、現実は厳しいものがあります。若干伸びているように見られるデータも存在しますが、訪日観光客数そのものが増えているためであり、訪問地として地方を選択する外国人は依然少数派であるとの認識を改めるべきではありません。

空港の受け入れ体制を整えることは、観光客数全体を押し上げ、ひいては地方への移動を促すため、重要な施策です。例えば訪日外国人が増えているにもかかわらず、空港の体制がそのままであれば、入国審査の時間が長引いてしまい、旅行客の不満が高まります。近年、成田空港や関西国際空港では、迅速な入国手続きを実現しようと、国際会議関係者や国際ビジネスマンを対象とした専用の入国審査レーン(ファーストレーン)を設置しました。

 

訪日ビザが取得しやすくなった

私の分析では15年の時点で、訪日中国人観光客は主に次の3つに分類できると思います。

①日本大好きな日本オタクでリピーターになっている人②日本のことをよく知らない初来日の人③従来は欧米に出かけていた富裕層で、訪日経験が浅い人、です。①と③は個人旅行客、②は団体旅行客が中心でしたが、団体と個人の比率が逆転し、①と③が増える傾向にあるようです。つまり、日本大好きなオタク、そして、以前はとくに日本に関心がなかった富裕層です。③は日本観光のビザが緩和されたことなどから、日本への興味が湧くようになり、日本旅行をするようになったのです。インバウンド・観光関係者が狙うのも、この①と③だと思われます。②ももちろん、これから成熟していき、①に変化していく可能性が高いと言えます。③の中にもリピーターが増えています。ここで少しだけ訪日中国人のビザ(査証)について説明しておきましょう。

日本人は海外に出かける際、ほとんどの国でビザが必要ありません。それは、それだけ日本のパスポートは世界的に信頼性が高いためです。そのために、ビザの存在について無頓着な人が多いと思われます。ビザは海外に出かける際に必要な証書、身元審査のようなものです。中国人だけではありませんが、海外旅行に行くのに「ビザを取得すること」は必須の手続きと言えます。中国人の観光ビザは主に団体観光と個人観光の2つに分けられます。団体観光は添乗員が付くツアーで、決められたコースを団体で移動するものです。個人観光は少し細分化されています。①一次ビザ②沖縄県数次ビザ・東北六県数次ビザ③十分な経済力を有する者用の数次ビザ、の3つです。以前は①と②しかありませんでした。